睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が止まってしまう病気です。10秒以上の気流停止(呼吸停止)を無呼吸として無呼吸の頻度で睡眠時無呼吸症候群と診断します。睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質を害すだけでなく、心臓・脳・血管に負担がかかってしまい合併症として高血圧・不整脈・虚血性心疾患・突然死・脳血管障害・糖尿病をひきおこします。。
閉塞性と中枢性があります。
喉や気道が塞がってしまい空気の通り道が狭くなることで起こるタイプです。睡眠時無呼吸症候群原因のほとんどが閉塞性です。
このタイプの原因としては…
・舌が大きい
・下顎が小さい
・首が太くて短い
・口蓋扁桃(扁桃腺)や咽頭扁桃(アデノイド)が大きい
・口蓋垂(のどちんこ)が大きい
・鼻が詰まっている
・口呼吸をしている
・肥満
呼吸の命令を出す呼吸中枢の異常によって起こるタイプです。脳疾患や心臓病をお持ちの患者さんに多いです。
睡眠時の無呼吸
いびき
昼間の眠気
集中力の低下
こどもでは食事が遅く体が大きくならない
おねしょ
などなど
Q1 | 毎晩、大きなイビキをかきますか? | はい・いいえ |
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Q2 | 『睡眠中に呼吸が止まっていた』と指摘されたことがありますか? | はい・いいえ |
Q3 | 昼間眠くなることがありますか? (居眠り運転しそうになったり、会議中にうとうとしてしまうことがよくありますか?) |
はい・いいえ |
Q4 | 朝起きたとき、寝たはずなのに疲れが残っている感じや頭重感・頭痛がありますか? | はい・いいえ |
1つでも『はい』があれば、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります‼
ファイバーを用いて、鼻づまりの程度、喉の狭くなっているとこがないか確認します。
ご自宅で就寝前に機械を装着してもらい睡眠の状態を検査します。この検査では指や胸にセンサーをつけて気流や血液中の酸素の状態などを調べていきます。当院では中学生以上に顔にセンサーを付けないタイプの検査機器を採用していますので煩わしさが少ないです。この検査で無呼吸・低呼吸指数によって、精密検査、治療に移ります。
精密検査に当たります。簡易型睡眠検査の検査項目に加え、呼吸の状態、脳波、筋電図、心電図、いびきセンサー、目の動きなど記録し、簡易型睡眠検査より詳しく睡眠の状態を知ることができます。
睡眠中にマスクをはめて気道内に空気を送り込んで気道の閉塞を防ぎ無呼吸を取り除く療法です。睡眠時無呼吸の治療としてもっとも普及している治療法です。当院でも行っております。
マウスピースで下あごが上あごよりも前に出るように固定することで、気道を広くします。軽度の睡眠時無呼吸症候群のかたが対象になります。こちらは歯科に紹介してマウスピースを作成してもらいます。治療効果は当院で簡易型睡眠検査にて評価します。
・扁桃、アデノイド切除手術
・口蓋垂軟口蓋咽頭形成術
・鼻づまりの治療
・減量
・飲酒の制限
・禁煙
・寝方の工夫
・精神安定剤の服用の制限
① 診察
問診表にて睡眠中のこと、日中の自覚症状(眠気など)、病気歴、生活習慣などを伺います。また、ご家族の方などに同席していただいて、いびきや無呼吸の状況を伺います。些細な事でもいいので、お話しいただくことが大切です。
続いて、のどや鼻の診察を行います。
② 簡易型睡眠検査
中学生以上は当院より検査機器を貸し出し自宅で一晩機械を装着して検査を行います。中学生以下は業者にレンタルの依頼をします。
③ 簡易型睡眠検査の解析と診断
当院より機器を貸し出した場合は機器を返却して30分ほど解析のお時間をいただきましたら、結果に基づき精査治療を行います。中学生以下はレンタル機器を使用するため3週間ほどお時間をいただきます。
④
<簡易型睡眠検査結果が重症の場合>
・CPAP療法の開始
<簡易型睡眠検査結果が軽症の場合>
連携病院に入院して精密検査、または自宅で精密検査
(入院しての検査の方が精度が高いです。)
精密検査の結果に応じて
・生活改善指導(体重コントロール、飲酒の制限、禁煙、睡眠時の体位指導)
・マウスピースによる治療(連携の歯科もしくは対応可能ならかかりつけの歯科に紹介します。)
・CPAP治療
<鼻や喉に閉塞がある場合>
・鼻づまりの薬物治療
・手術(鼻閉改善手術、アデノイド切除、口蓋扁桃摘出術)