花粉症は、花粉に反応して鼻の粘膜で起こるアレルギー反応で、 くしゃみ、鼻水、鼻づまりを生じます
鼻水を染めて好酸球の出現を見ます。
採血を行い、何にアレルギーがあるか検査します。
原因が分かることで症状の予測、治療の選択枝が広がります。
症状を引き起こす、ヒスタミンなどをブロックすることで症状を緩和します。
抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン拮抗薬、点鼻ステロイド薬などがあります。薬は何十種類もあり、生活スタイルに合わせた薬剤を選択して治療しています。当院では効果があり、眠気など副作用が少ない薬から使用します。
花粉症は時期、天候によって花粉飛散量が変化し、症状も大きく変わます。 症状が強くでた際に使用する薬も出しています。
花粉が飛び始める1週間前ぐらいから薬物治療開始することを初期療法といいます。初期療法を行うと薬の効果が最大限に出た時に花粉が飛び始めるので症状を軽くできます。
北九州ではスギ花粉が1月末ぐらいから飛ぶことが多いのでスギ花粉症がある方は1月中旬から下旬にかけて薬物治療を開始するとよいです。薬物療法の効果をより高めたい方にお勧めです。
アレルギーの原因となるものを少量体にいれて治す治療法の一つです。体質が変わり、長期的にアレルギー症状が改善することが期待できます。現在舌下免疫療法で対応できるのはスギとダニのみです。
毎年スギ花粉症で困っており、根本的にアレルギー性鼻炎を治したい方にお勧めです。当院では小児科も併設しているので、子どもさんにも安心して治療開始できる体制を整えています。
薬物療法で効果がない方、特に鼻づまりがあるかたにお勧めしています。
アレルギー性鼻炎の主な手術を紹介します。
手術名 | 効果 | 効果持続期間 | 手術場所 | 当院で治療 |
---|---|---|---|---|
鼻粘膜焼灼術 | 主に鼻閉 | 短期から中期 | 外来で可能 | 可能 |
粘膜下下鼻甲介骨切除 | 主に鼻閉 | 長期 | 入院 | 紹介 |
後鼻神経切断術 | くしゃみ鼻水 | 長期 | 入院 | 紹介 |
当院では、高周波を用いた鼻粘膜焼灼術を行っております。
外来で30分程で行うことができます。当院で対応できない手術は連携をとっている医療機関に紹介しています。
鼻炎の症状を軽くする最も大切な方法です。
花粉症であれば花粉の飛ぶ時期にマスク、眼鏡の着用する。
ダニ、ホコリのアレルギーの方は掃除などの環境整備をする。
など原因に応じて対策を行います。
2019年より 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)に対して抗IgE抗体による治療が適応になりました。
抗IgE抗体製剤はアレルギー性鼻炎の治療の一つです。
IgE抗体と肥満細胞の結合を阻害することで、アレルギー症状の原因となるヒスタミンなどの放出を抑制し、アレルギー症状を緩和します。
・12歳以上で毎年症状が強く薬の効果が少ない方。(体重150キロ未満)
特に、受験などの大事な発表会などのイベントがある方にお勧めしています。
ただし、抗IgE抗体を使用できる人は制限があります。
以下の①~③をすべて満たす方
① 重症以上の花粉症の方
② 1週間は抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬などで治療し効果がない方
③ スギ花粉特異的IgE抗体、総IgE抗体が一定以上あること(毎年行う必要があります。)
スギ花粉の花粉が飛ぶ時期から(1月下旬から2月上旬)
【当院での抗体製剤ゾレアの治療の流れ】
初回来院時
去年の花粉症の症状の問診(鼻アレルギーの重症度を確認します)
血清IgE濃度と特異的抗原の検査(血液検査)
花粉症治療薬の処方
ゾレアの治療法の説明
2回目来院時
血液検査の結果説明
前回処方した治療薬の効果をみて治療可否の判断
舌下免疫療法の説明
抗IgE抗体による治療の適応がある方は
初回投与
皮下注射(副反応のチェックの為30分程の待機が必要です)
以後は2週間に1回、または、1ヶ月に1回の投与となります
(投与期間3か月間)